長く使うことがなぜ大切か
物の環境への影響は、使っている間だけに生じるわけではありません。原料を掘り出し、工場で作り、包装して運ぶ過程で、すでに多くの資源とエネルギーが使われています。特に電子機器は、使う段階より作る段階の割合が大きいとされています。そのため、同じ物を長く使えば、その分新しく作る必要が減ります。直して使い、いらなくなったらほかの人に引き継いでもらうことは、リサイクルより前の段階の取り組みです。この記事では、壊れたときの判断、自分で直せる範囲、中古で売り買いするときに確かめることを扱います。中古取引の詐欺を避ける方法は、生活の知恵テーマの中古取引の記事に別にまとめてあります。
壊れたら最初に確かめること
壊れたからといってすぐに新製品を探す前に、いくつか確かめてみましょう。意外に単純な原因であることが多く、保証期間内なら費用をかけずに直せることもあります。症状を正確に記録しておけば、修理担当者と話すときも、見積もりを比べるときもずっと楽になります。
- 購入日と保証期間、領収書を確認する
- いつからどんな症状かを書き、写真や動画を残す
- 取扱説明書のトラブル対処の項目を読む
- 電源、フィルター、詰まった排水口など単純な原因を点検する
- 同じ症状のリコールや無償修理の告知を確認する
メーカー修理と街の修理店
修理にはメーカーの正規サービスと街の修理店の二つの道があります。正規サービスは純正部品と修理後の保証が強みで、街の修理店は費用や早さで有利なことがあります。保証期間内の製品を街の修理店で開けると、残りの保証が受けられなくなることがあるので先に確かめましょう。どちらにしても、修理の前に予想費用と修理の範囲を尋ね、できれば二か所以上の見積もりを比べるのがおすすめです。家電にはメーカーが一定期間修理用の部品を保有する目安があり、期間は品目ごとに違うので、公式案内や消費生活の相談窓口で確認してください。
直すか買い替えるかの判断
修理代が新製品の価格に近いなら、買い替える方が合理的なこともあります。ただ、費用だけで決めず、いくつかをあわせて考えてみましょう。壊れた部分を直せば残りはまだ問題ないか、同じ故障が繰り返されそうか、新製品にすれば効率が大きくよくなるかといった点です。冷蔵庫のように毎日長く使う家電がとても古いなら、省エネ性能の差も判断に入れる価値があります。反対に、使う頻度の低い機器は直して使い続ける方がたいていよい選択です。焦げたにおいや漏電、ガス漏れの疑いのように安全に関わる故障なら、費用を考える前に使用をやめ、専門家の点検を受けてください。
自分で直してよいもの、いけないもの
すべての修理を任せる必要はありません。取れたボタンやほつれた縫い目、すそ上げのような服の繕い、ゆるんだ家具のねじの締め直し、フィルターの掃除や消耗品の交換は、家で十分にできます。取扱説明書に利用者が交換できると書かれた部品も同じです。一方、電気が流れる部分、電子レンジのように電源を切っても高電圧が残ることのある家電の内部、膨らんだ電池、ガスを使う機器は決して自分で開けないでください。感電、火災、ガス事故の危険があります。自分で作業するときも必ずプラグを抜いてから行い、自信のない段階では手を止めるのが原則です。
中古で買うときに確かめること
必要な物を中古で買うのも、長く使う方法の一つです。直接会って取引するなら、その場で電源を入れて主な機能が動くか確かめましょう。充電式の機器は電池の状態を、家具はぐらつきと継ぎ目を、服やかばんはにおいとしみを見ます。付属品や充電器がそろっているかも確認が必要です。同じ型番にリコールがあったかどうかは、メーカーや国の公式案内で確かめられます。子ども用のチャイルドシートやヘルメットのように、衝撃を受けた履歴が性能に影響する安全用品は、使用履歴がわからないなら中古での購入を避ける方が安全です。
売る、譲るとき
もう使わない物は、捨てる前に売る、譲る、寄付するといった道がないか考えます。きれいにふき、動作の状態や傷を正直に書けば、取引が早く進み、トラブルも減ります。携帯電話、パソコン、タブレットのように個人情報が入った機器は、アカウントからログアウトし、連携している機器の一覧から外したうえで、工場出荷時の状態に初期化する必要があります。記憶装置を単独で売る場合も、中身が残っていないか確かめてください。寄付するときは、受け取る側がどんな物品を受け付けているかを先に確認すれば、使えない物を押しつけることになりません。
最初から長く使える物を選ぶ
長く使うことは、買うときから始まっています。同じ値段なら、修理部品が手に入りやすい製品、消耗品を別に買える製品、電池を交換できる製品の方が長持ちします。買ったあとは、取扱説明書の手入れの方法を守るだけでも寿命が変わります。
- 修理部品と消耗品が手に入るかを確認する
- 流行より基本に近いデザイン
- 取扱説明書の定期的な手入れを守る
- 保証書と領収書を一か所に保管する
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